(10) 勝手に傷ついて勝手に苦しむ。


幸せな結婚生活を思い描きたいのに思い描けない。

 

私の夫となった彼のことは大好きなのに、どうそれを表現したらよいのか、どう理解してもらったらいいのかわからない。

 

ずいぶんと長い間付き合ってきたのに、急にどう接してよいのか全く分からなくなりました。

 

彼の私に発する言葉一つ一つが、彼の意図とは違う方向に私の心に突き刺さり、いちいち傷ついていました。

 

千葉に引っ越し一緒に暮らすようになっても、それはますますひどくなる一方でした。

 

そして、今まで自分が積み上げてきたものが、結婚を決断したことですべて消え去ってしまったような焦燥感もつきまとっていました。

 

すべて自分の意志で決めてここに来たのに、私は自分で自分の積み上げてきたものを一瞬で壊してしまったような感覚になっていました。

 

これだけ気持ちが落ちてしまうと、自分が何をしたいのか、何を食べたいのか、何を着たいのか、自分で自分のしたいことがよくわからなくなってきます。

 

何かしないといけないという焦りばかりが募りました。

 

とりあえず、もともと興味があった教員免許をこの機会に取ろうと通信制の大学に入学することは決めていたので、4月から学生生活が新たに始まってはいました。

 

しかし、お金を稼がず、誰とも会わず、ただ家で勉強をして夫の帰りを待っている自分が、価値のない人間に感じ始めていました。

 

自分の食べたいお菓子を買うことにすら、夫のお給料を使うのが申し訳なくて申し訳なくて、お金を使うことが苦痛になってきていたのです。

 

すると次第に異変が現れてきました。

 

止まらない咳。

 

胃痛。

 

倦怠感。

 

頭の中で自分の声が止まらない。

 

嫌な感じがする。

 

金縛り。

 

 

あー、また始まった、と思いました。

 

このまま放置していると、自分がどうにかなってしまう。

 

この絡まった私の頭の中をどうにかしたいと思いました。

 

どうにかしないと。。。

 

どうにかしないと。。。

 

あ!そういえば!

 

と、千葉にはMidoriさんがいらっしゃることを思い出しました。