結局、地元で運営していた英会話教室は結婚で引っ越すために閉めることにしました。
この教室には自分の思い入れが強くありました。
私は、いつか自分で教室を開くことを目標に大学卒業後に留学をし、帰国後大手英会話スクールに勤めました。
そのスクールでこのまま勤め続けてもいいのかもしれないと思ったこともありましたが、自分の目標を達成するための過程として選んだ方法だったので、自分の気持ちがこれ以上持たないことに気が付き、その後、地元に帰り、教室を開くに至ったのでした。
自分のやりたいと思うことをこの英会話教室ではやってきたので、儲けは結構おざなりになっており、自分の時間と気力が許す限り没頭していました。
一方で、ずっと遠距離で付き合ってきた彼とはいつか結婚をするのだと思っていました。
そうなった時のことを考えると、この教室にどこまで自分自身を注ぎ込んでいいのか、そのバランスも分からなくなってきていて、教室を閉めると決めるまでに、私の心は結構苦しくなっていたのかもしれません。
そして、大好きな彼との結婚が決まり、これは新たなスタートを切るための始めの一歩に違いないと自分では思って、教室を閉めたつもりでいました。
これからは遠距離でなかなか会えなかった彼とは距離を気にすることなく一緒にいられるし、新しい場所に引っ越すことで、新しい発見、新しい友人関係、そして新しい仕事、いろんなワクワクするようなことが起こるに違いないと思っていました。
でも実はまだ、自分の気持ちの奥の方では何も解決していなかったのです。
彼とは結婚したいと思っていながらも、私にはどうしても幸せな結婚生活を思い描くことが出来ませんでした。
その理由は彼とのことは関係なく、自分自身のことでいろいろとありました。
今はもう解決できているのですが、詳しくは機会があればお話しすることにします。
結婚生活が始まればなるようになるだろうと思っていたのですが、なるようになるはずのものを想像できないので、なるようになるはずもありません。
私は今までやってきたことをすべて捨てて彼のもとに来たのに、彼に捨てられたら、嫌われたらどうしよう、
段々とこのような思考回路になってしまい、楽しみにしていたはずの結婚生活もどんどんと苦しいものになっていったのでした。
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