もう一つ、この流れで見せてくれた過去世があります。
それは、中世の頃、ヨーロッパのとある国で騎士をしていた時です。
私は女性でしたが、鎧を着て、馬に乗っていました。
横には常にお付きの者がいました。
私の仕事は、戦争の際、敵軍がどちらの方向から現れるかを予測するシャーマンみたいなものでした。
ずっと勝ち続きの戦だったのに、ある時、予測を外しました。
そして、負けました。
負けたことで、人々の私への評価は一気に下がり、処刑されました。
お付きの者も一緒に。
死んだ私は、転がる自分の遺体をただ眺めました。
こんなものかと。
人間は都合の良い時だけ、私の力を必要とし、自分の思い通りにならないと私を否定し、私を傷つける。
人間なんてこんなものかと。
私はここでも失敗し、自分の力を信じられないだけでなく、人間も信じられていなかったのだと思いました。
心の奥で、今までくすぶりながらも持ち続けていた人間というものへの怒りの原因はここにありました。
たまに人間に嫌になるほど絶望のような気持ちを抱くことがあります。
そして、自分もその人間だと思うと、嫌になる時があります。
自分勝手で、自分の都合ばかり、すぐに手のひらを変えるし、自分の見たいものしか見ない、そのくせ、文句ばかり。
でも、人間は相手のために一生懸命になったり、真剣に誰かのことを思ったり、助け合ったり、愛し合ったり。
自分もその一人です。
闇もあれば光もある。
光もあれば闇もある。
どんな光の中にも闇はあり、どんな闇の中にも光はある。
すべてがあって、すべてそれでよい。
それが人間で、私もその一人なんだ。
そんなことを学びつつありました。
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